動物飛行の安定性や制御に関係する研究をいくつか紹介してみる(後編=文献紹介)

Books(本)

動物飛行かつ制御に特化した本はなさそう。制御の本としては、航空系のものが参照されている事が多いので、省略。

動物の飛行(主に力学)

動物飛行の入門書としては、David E. Alexander によるものが3冊出ていて、僕は最初の1冊目 Nature's Flyers は熟読し *1、2冊目 On the Wing は買ったけど積読、3冊目 Nature's Machines は出たことしか知らない。おそらく今なら、3冊目を読むのが良さそうかな?この人は論文の数はそんなに多くないけど本は良質なのでオススメ。

昆虫については、やや古いけれど、Robert Dudley の Biomechanics of Insect Flight は外せない。昆虫の研究室のどこに行っても大体これはある、という印象。僕も昔は結構読み込んだけど、anatomy のところはツマンネと思って飛ばしたりしていたので、再読に次ぐ再読が必要だなと思っている。

飛行と遊泳の流体力学(空気力学・水力学)

まず飛行に限らず、遊泳を含む、「流れの中の生物」という文脈では、古典的ながら名著とされるのが最近お亡くなりになった Steven Vogel による Life in Moving Fluids, 2nd ed. だ。これはもう、世界中の飛行・遊泳の研究室に置いてあるんじゃないだろうか。トピックが多いぶんだけど個別の内容の掘り下げは浅く、かつ、今となっては古いことにも十分注意する必要がある。それでも読みやすいし、最初に読むならむしろ「広く・浅く」というところがポジティブにはたらくかもしれない。

似た方向性の本で、僕がわりと最近知ったものとして Mark W. Denny の Air and Water (ISBN 978-0691025186 ) 、改定込みの和訳 『生物学のための水と空気の物理』(ISBN 978-4860434502 ) というのがある。原著は1993とそんなに新しくないが、翻訳している下澤先生 *2 がかなり手を入れている模様なので、読むなら和書の方がいいのかもしれない。ただ、あまりにも高い。僕はひとまず図書館で借りてみて、たしかに知らない内容も含んでおり面白いが、1万円以上という価格は個人での購入を考えてはいないのかなと思った。これなら原著買うわ。あと疑問点もいくつかあった気がする(当時ツイートしたと思う。後で貼り付けるか)。

他に、日本語で比較的新しく、入門的なものはこれかな: エアロアクアバイオメカニクス 生きものに学ぶ 泳ぎと飛行のしくみ | 森北出版株式会社 。もっと詳しいのは東昭による著作群だけれど、流石に古いので、参考程度(ただし同じ著者の Biokinetics of flying and swimming, 2nd ed, AIAA はちゃんと読み込んでいないので、LEV などについてもフォローされているなら良いかも。いや英語だけど)。

空気力学について、もっと詳しく知りたいなら、Shyy et al., An Introduction to Flapping Wing Aerodynamics, Cambridge University Press (ISBN: 978-1107037267 ) へ進もう。ただしこのくらいになるとレビュー論文を読むのとどっちがいいのという話になってくるのでお好みではある。というより、こういう本ってだいたい、単体の論文やレビュー論文をさらにまとめただけ、って感じのものが多いよね…。

バイオロギング

和書がたくさん出てるのでググって、どうぞ(なげやり)。 図書館にもたくさん入ってそうなので、まずは借りてみるといいのではないでしょうか。

Review articles(総説)

同じく、動物飛行かつ制御に特化したレビューってあるのかというと…。昆虫なら調べたらありそうかな?ちょっとすぐには思いつかない。飛行全般や、空気力学については幾つかわかるので、思いつくものを並べてみます。

鳥→Altshuler とか、Bret とか。

コウモリ→ Anders とか

昆虫→Saneと…あれ、意外と思いつかんな。

こないだのProcBとInterface Focusの特集号をチェックし直そう→自分

遊泳にまで手を広げるとちょっと終わらないので飛行に限定しよう。

Research articles(論文)

個別の論文は当然数が多すぎるので、現時点で僕の論文管理ソフト *3 に入っているものにひとまず限定しよう。

WIP

昆虫

WIP

ていうか鳥と昆虫にわけるのは微妙かなー。コウモリも外せないがよく知らないし…。むしろ安定性と制御でわける?そもそも流体と明確にわけれるのかっていう話ではある。

*1:この本が、僕が生物飛行の力学という世界に入るきっかけの一つだった。あまりに楽しめたので著者にメールしたことを覚えている。ちゃんと激励っぽい返事が返ってきた。

*2:北大名誉教授でコオロギのセンサとかやってたぽい、かなりガチのバイメカ屋さん。僕はお会いしたことはない。

*3:Papers 3.